2種混合ワクチンについて
多くの方が、生後3か月から、4回、「破傷風」、「ジフテリア」、「百日咳」のはいった、三種混合ワクチンを接種しています。2012年からは、三種に「ポリオ」を加えた四種混合を同様に4回接種しています。
いろいろなワクチンがあり、それぞれ効果の持続期間が違い、ややっこしいですが、3種に限って言えば、だんだんと、効き目が弱くなってきます。そこで、11才以上、13才未満の間に2種混合ワクチン追加してこれらの病気を予防します。
ここで、3種だったのが2種になっていることに、疑問に思われる方もあると思います。(4種の方はまだ、接種して2-3年で、十分効果があり、厚労省もまだ将来の予定を立てていないので、3種を接種された方に限定させて書かせて頂きます。)そうです、百日咳が2種には入っていません。私が知り得る理由では、
- 百日咳は赤ちゃんに多い病気で、かかってしまうとせき込みが止まらずに窒息してしまう。
- ヒトには免疫記憶があり、4回も接種した三種混合にまた同じ量と種類を接種すると、接種部が腫れ上がってしまう。
- 大人になっても百日咳にはかかりますが、窒息するまで重症化しません。ただ、学校や仕事を休まねばならないほどのひどい咳が1-2週間続きます。現在、単独での百日咳の予防接種を開発中とのことですので、接種できるようになったら、接種すべきと思います。
さて、普通多くの場合予防接種は0.5ミリを接種しますが、2種混合は0.1ミリと、予防接種の中でも最も少量です。しかし、破傷風やジフテリアの免疫記憶が作動して、接種部位はかなり腫れることがあります。ただ2-3日も濡れタオルなどで冷やしてもらえば、軽快します。また10年したら、この2種混合の効力も落ちますが、「ジフテリア」は喉が腫れ、呼吸困難や心不全をおこしますが、日本では2000年から発症した人はおらず、中国、ソ連に多いので、そこに赴任するような人は接種しておき、「破傷風」は土が傷口に入りその土に運悪く破傷風菌がいると、けいれん、高熱が起こり現在日本でも年間100人は起こっています。
ただ、20代に大きな怪我をして、土が入るのは、交通事故や、ガーデニングなどが多く、もし運悪くこのような事態になったら、外科に行き外科の先生に破傷風の接種をしていただければよいと思います。



