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麻疹・風疹・風邪の見分け方について

子どもはよく風邪をひきますが、麻疹や風疹の初期症状は風邪と似ています。
そして、風邪か、麻疹か、風疹なのかを見分けるためには、それぞれの病気の沿革と症状を知っておくことが大切です。

そこで、適切なタイミングで医師の診察を受けるためにも、風邪、麻疹、風疹の見分け方を知っておきましょう。

Q麻疹とは何ですか?

麻疹は「はしか」とも呼ばれます。昔、麻疹は『命定め』と言われていました。
すなわち、麻疹を乗り越えられれば大人になることができ、乗り越えられなければ死んでしまうと言われたくらい怖い病気だったからです。

Q麻疹の症状は?

麻疹の最初の2〜3日は、風邪と同じ症状が出ます。熱は39度くらいの高熱を出し、咳や鼻水も出ます。3日くらい経つと一旦熱が下がるので安心していると、だいたいその1日後に再び高熱を出します。そして、発熱と同時に発疹が体中にでき、高熱が4〜5日続きます。
その際、ひどい咳が出て、肺炎、中耳炎、結膜炎などの合併症が併発することもあります。

しかし5日ぐらいで熱が下がり、咳は1周間ぐらい続くのですが、肺炎などの合併症がなければ、軽快してきます。

このように、麻疹は最初の段階では風邪と区別がつきにくいので、注意深く症状を観察する必要があります。

平成27年3月にWHOより、日本の麻疹排除認定をうけ、日本から麻疹は排除されました。これは予防接種を2回にした効果と思われます。ただ、外国からの麻疹の侵入は防げませんので、予防接種は必要です。

Q風疹とは何ですか?

風疹は『三日ばしか』と言われていますが、麻疹とは別のウイルスが原因の病気です。
麻疹と同じ時期に流行ることが多いので、『三日ばしか』と呼ばれるようになりました。
症状が麻疹の軽い症状がと似ているため、混同しやすいので注意が必要です。

Q風疹の症状は?

風疹の症状は、熱とともに発疹が全身に出てきます。風疹は熱といっしょに発疹が出るので、区別できると思います。咳や鼻水はあまり出ないのが特徴で、熱は3日もすれば下がります。

なぜ風疹が怖がられているかと言うと、妊婦さんが風疹にかかるとお子さんに影響をおよぼすリスクがあるからです。具体的には、難聴や精神の発達障害などの合併症がお子さんに起こる可能性があるのです。

このように風疹は風邪の症状と似ているので、見分けるのは大変だと思います。しかし、重大な合併症を起こすこともあるので、軽く考えないでお子さんの様子を注意深く観察して風疹の症状を見逃さないようにしましょう。

ただし、麻疹や風疹にかかったのかどうか判断がつかないこともあります。このような場合には、抗体検査で見分けることもできます。

Q抗体検査とは何ですか?

麻疹や風疹にかかると、体に抗体ができます。そこで、この抗体を調べると今までに麻疹や風疹にかかったことがわかります。もっとも、予防接種でも抗体ができるので、判断に困ることもあります。しかし、抗体が十分にあれば二度と感染することは、ほとんどありません。

抗体検査は、小児科や内科でもできます。ただし、健康保険は病気の人にしか適用されないので、原則として自費になります。

しかし抗体検査で麻疹や風疹の症状が出ていて病気が見つかった場合には、健康保険の対象になります。

そこで、判断に困ったら中学生までのお子さんだったら小児科に、高校生以上の人だったら内科に行きましょう。医師の適切な診察と判断を受けるのが一番良いからです。
最近、医歯薬系や教育学部など病院や学校で実習を行う大学や専門学校では、麻疹、風疹、水痘、おたふくかぜなどの抗体価をはかり、低い場合は予防接種をして入学するところが増えています。

せっかく入学が決まってもいろいろとお金がかかる時代ですね。

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