水いぼがあるとプールに入れませんか?水いぼの症状は?
「水いぼ」とは、正式には伝染性軟属腫(でんせんせいなんぞくしゅ)と呼ばれるボックスウイルスが原因の病気で、小学校低学年の肌のデリケートなお子さんに多い疾患です。
子どもの四肢や胴に肌色のちいさなポツポツができ、増えていきます。
今回は、そんな水いぼについて説明をしていきます。
○水いぼの症状とは?
症状は、かゆみと小さな水ぶくれの湿疹が特徴です。
光沢のある、真珠のような白からピンク色の2~5mm程度の湿疹がでてきます。
水いぼを、かゆくて引っかいてしまうと、ウイルスのかたまりである滲出液が他の皮膚につき、同じような水ぶくれができてしまいます。
また、小学校低学年くらいのお子さんは、同い年くらいのお子さんに接触すると、水ぶくれが感染することがあります。小学校高学年くらいになると皮膚も丈夫になるので、水いぼになることはめったにありません。
○プールに入ってもいいのでしょうか?
もしあなたのお子さんに水いぼができていた場合、「うちの子どもはプールに行っていいのか?」と悩む保護者の方も多いと思います。
水いぼができていても、プールに入ることは問題ありません。
ただし、学校や園によってルールがあるので、早めに取ることをおすすめします。
また、水いぼが感染するのはプールの水の中ではなく、プールでの接触が原因です。
水のかけっこをしたり、ふざけて抱きあったりして、水ぶくれがつぶれてしまうと感染することがあります。
また直接、水いぼに感染している人に接触しなくても、水いぼがつぶれ、滲出液がビート板についていると、そのビート板を使った人が感染してしまうことがあります。
このビート板の使い回しが、プールでの感染の一番の原因だといわれています。
○ どのように治療するのですか?
水いぼは、そのまま放置していても、治るという見解もあります。
でも感染性があり、なかなか治りにくい病気なので、できれば私は一度医師に診てもらうことをお勧めします。
水いぼの特効薬は、ありません。水いぼの治療は、ピンセットでつまんで取り除くのが最良の方法だと言われていますが、かなり痛みを伴います。
そこで最近は、ペンレステープを患部に貼り(麻酔薬のような効果があります)、2~3時間後にピンセットでつまんで取るという、痛みの少ない治療も行われています。
水いぼをピンセットで取り除いても、再発することはあります。
でも感染するおそれもあるので、水いぼはできれば取り除いた方が安心です。
治療は小児科でもできますが、先ほども言いましたようにかなり痛みを伴います。
この点、皮膚科医はペンレステープを上手に貼ってピンセットで患部を除去するという、痛みが最小限度で済むように治療してくれます。
そこで、お子さんを『医者嫌い』にしないためにも、皮膚科での診療が望ましいと思います。



