つんくさんを見て。
先日の9/13にテレビを見ていると、“モーニング娘。”などを世に出し、そして“シャ乱Q”というロックグループのリーダーである『つんく』さんが、家族とハワイで休暇を過ごしている姿が放映されました。
私は澄んだ声のつんくさんの歌が大好きでした。
ただ、このニュースには、私もとても驚いたのですが、前々からつんくさんは声の不調を訴えておられており、声帯に悪性腫瘍ができてしまい、声帯を摘出されたそうです。そして歌手の命ともいうべき、声を失ってしまいました。
そしてこの放送は手術後初めてのテレビ出演だったそうです。
その悲しみは、どれほどの物だったのでしょうか。
私は放映された画面を見て、涙の出る思いでした。
ただ、その苦しみを癒やしてくれたのは、3人のお子さん方のメッセージボードの言葉でした。
「パパ。がんばってね。」というメッセージボードに、つんくさんが「わかったよ。」と書いているメッセージを見て、本当に熱い物がこみ上げてきました。
長男さんが7歳で、まだ、下に小さなお子さんがいらっしゃるのに、これからの生活を考えると、本当に大変だろうなとつくづく感じました。
ただ、その小さなお子さんがつんくさんの命を取り留めたといってもおかしくないと思います。
つんくさんがこの4月、つんくさんの卒業された近畿大学の入学式に、ゲストとして登場された映像がありました。
この時のスクリーンに出たメッセージが、また印象的でした。
「私も声を失って歩き始めたばかりの1回生。皆さんと一緒です。こんな私だから出来る事。こんな私にしか出来ない事。そんな事を考えながら生きていこうと思います。」
「皆さんもあなただから出来る事。あなたにしか出来ない事。それを追究すれば、学歴でもない、成績でもない、あなたの代わりは無理なんだという人生が待っていると思います」
と、声は出ませんが、スクリーンに文字が移され出しました。
学生の中には涙する方もいらっしゃいました。
本当に、熱いものが込み上げてくる映像でした。
ここまでつんくさんを励ましてきた子供たち、ましてや奥さんの力は 大きいものだと感じました。
小児を主に、診察させていただいている私も、ますます診療に力をいれなければ、と強く思いました。
今、つんくさんは声は出ませんが、作曲活動に励んでいらっしゃる姿が放映され、本当に心から頑張って欲しいと念じた次第です。



