「被爆瓦」をご存じですか?
前回もお話しした「NNNドキュメント4,400人が暮らした町ー吉川晃司ーの原点ヒロシマ平和公園」で、また、新しい事実に気がつかされました。
皆様は「被爆瓦」をご存知でしょうか。広島平和公園は70センチの盛土でできているそうです。原爆の落ちた中心点から半径600メートル以内は爆風で吹き飛ばされる前に熱線で焼き付くされ、そして焼きつくされた家屋が爆風でふきとばされ、約10秒間で破壊されたそうです。
そして、根こそぎ飛ばされた土地を整地するために、ふき飛ばされた瓦礫や瓦などを埋めてその上に土をかぶせて約70センチの盛土を作り、整地されたそうです。原爆資料館をニューリアルするために周辺の土地を掘り返したところ、多くの被曝瓦が発見されました。
名前は聞いたことがあったのですが実際に見るのは初めてでした。熱線が瓦に当たり、瓦が溶けた表面が泡状になって、直径型1ミリ位のつぶつぶの球状体になって固まっています。
さて、瓦がこのように変化するには何度位の熱線を浴びたことでしょうか。
山口県宇部市にある「超高温と機械研究センター」で実験されていました。
約1,800度で1分20秒間、ガスバーナーを瓦に火を当てると、「被爆瓦」と同じような瓦の状況が再現されました。
普通の火災では1000度位だそうなので想像を絶する熱さだとたったことと、10秒以内でこの河原ができたことを考えると、いったいどれだけの破壊力があったのかと末恐ろしくなります。
原子爆弾では熱線が最初に建物焼き付くしそして熱戦で焼きつくされた建物が飛び散ったと言うことです。
本当に考えれば考えるほど、恐ろしいばかりの破壊力であったことがよくわかります。このような兵器が二度と使われないことを、そして戦争というものは決して起こしてはいけないと強く願うばかりです。



