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日本東洋医学会

6月27日から29日まで東京で、日本東洋医学会(主に漢方薬ですが、鍼灸なども含まれています)が開催されました。皆様には御迷惑をおかけしましたが、28日土曜日の午後を休診にさせて頂き、新しい知識を少しでも勉強できるように出席して来ました。

東洋医学なら江戸時代からできている完成された学問で、発展する余地はないのでは?今さら新しいことが発見されるの?と考えられる方もおられるでしょう。確かにそうかもしれません。
ただ、時代とともに文化も生活環境も変わります。検査などなく、病名もはっきりせず、症状と腹診(これは日本で開発された診断法で、おなかを触診して、その所見で処方を決めます。)そして中国で古来行われている舌や脈の状態を観察する、舌診、脈診を組み合わせて診療を組み立てます。電気や石油もなく、衛生状態も今とは比べ物にならない江戸時代の生活に適した処方が、現代に通じるところも多々あると思います。

しかし、電気や、ましてやテレビや携帯電話、パソコンがなかった江戸時代と、現在の環境は大きく変化しています。たとえば、24時間携帯電話から仕事の電話がかかってくる現代と、飢饉や大火事におびえる江戸時代ではストレスの質が違うと思います。おのずと漢方薬の処方内容は変わると思います。

今、多くの医学部で漢方薬の講義を取り入れています。また、江戸時代の古典を現代語に訳し、江戸時代にわからなかった病名に、漢方の薬理作用を科学研究し、現代の病名をつけ、健康保険を使って処方できるほど、一般的に使われる西洋薬と同等の価値を見出されている漢方薬も多くあります。

例えば、当帰芍薬散を女性が飲み、男性が補中益気湯を飲むと、子宝に恵まれると江戸の時代から言われていました。現代の研究では、当帰芍薬散は、排卵を促し、補中益気湯は精子の運動を高めることが証明されています。

ただ、副作用があることも事実で、間質性肺炎を引き起こす薬(「黄金」という成分を含む薬です)があることが証明されつつあります。江戸時代から、腹診舌診脈診を丁寧に行い、病弱な人(「虚証」と漢方医学では言います)には処方することは禁じられている薬もあり、ます。
漢方薬を服用する場合は、効果は科家的に証明されつつあるものが多く、先人の知恵に感謝の念を抱きながらも、まずはその人の体質に合った薬を、内服することが重要だと再確認さされた学会でした。

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