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後発品(ジェネリック薬品)について。

今現在、厚労省の方針で、後発品の使用を薦めるように、いろいろな機関から力がかけられております。

そもそも後発品とは何でしょう?

これは皆様もよくご存知かもしれませんが、新しい薬が出来ると特許権が得られます。
私の知る限りでは、その特許権は約20年間有効だそうです。

そして新しい薬を開発するには、いろいろな実験や研究を重ねてできていきますので、多大な金額がかかります。

それから20年経って、特許権が切れてしまえば、その薬の成分などはすべて公になっていきます。

その薬の成分などを見て作られるのが、いわゆる後発品、ジェネリック薬品です。

薬の開発に研究費などがかかってない分だけ安く出来るのは、至極当然なことです。

ただ、薬品の成分は今までの物と同じだとしても、その薬の剤型を整えるためには、その製薬会社の考えに任されています。

私が経験した例で言えば、ホクナリンテープという、夜間の咳を抑える薬がありました。

これは製薬会社と接着剤の会社が共同して作り上げた物で、24時間胸や背中などに張り付けて、皮膚から薬の成分を血管におくり、そして患部の肺に到達し、効果を示してくれる、とても優れたものだと思います。

ただ、後発品になると、すぐにテープが剥げ落ちてしまうなどの問題点が起きました。

やはり、薬の成分は同じだとしても、後発品の方が飲みやすくできているお薬もありますが、逆にこのテープのように効果が得られないという結果を生む薬も出来ております。

今欧米では、約60~70%が後発薬品を使われているそうで、現在20%の日本は、欧米に追いつけ追い越せ、そして医療費削減に力を入れております。

ただこれで本当にいいのでしょうか。

新しい薬が開発されるのは、私の知る限りでは、薬の吸収のされ方、身体への分布のされ方などなど、約20種類の試験を厚労省に届けなければいけません。

ただ、後発品になりますと、2項目の試験だけで認められることになっております。

安いからといって後発品を進めて本当にいいのでしょうか。

また後発品のメーカーは、その薬を使って、どのような副作用が起こって、どのように対応したかという情報が、蓄積されてないと思います。

例えば、自社開発のメーカーの、ある薬で薬疹が出たといえば、そのメーカーの担当者に電話をすれば何%の割合で薬疹が出て、どのような処置をしたら治っていくと、またこの薬をやめた方がいいか、というような情報を十分に我々医者の方に還元してくれます。

ただ、そのようなデータを持ってない後発品を作っているメーカーには、薬疹がもし出て、問い合わしても、そのような答えは、すぐには帰ってきません。

それは実績蓄積されてないからだと思います。

この事を考えると、医療費削減はもちろん必要なことだと思いますが、本当に病気を治すために使う薬を使用するならば、やはり確固たるデータが必要で、それをすぐに患者さんに還元できるような制度が出来上がっていることが必要不可欠で、このようなデータのないような製薬メーカーの薬を患者さんに使いたくないと思うのが正直なところです。

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