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一円玉は怖い

2か月に1度、広島市内の総合病院、市民病院、日赤、JR鉄道病院、記念病院、県病院、舟入病院などの小児科の先生方が集まり、興味ある症例の発表や、その病院で流行している病気などの情報交換などをするカンファレンスを開かれておられます。開業医も出席させてもらって、とてもよい勉強になります。

先日は、いろいろな病気の画像診断(レントゲン写真や、CT,MRI,エコーなど)のお話でした。 ここで子供が飲みこんだ異物のレントゲン写真を見せていただきました。(これを「誤飲」と呼んでします。)いろいろありました。。。例えば、指輪、ボタン電池、トミカ、500円玉、磁石、などなど。。

特に最近の磁石のおもちゃが、危険なことがよくわかりました。ひとつだけ飲み込めばうまく便と一緒に排泄されますが、2個以上飲み込むと、先に誤飲したものが、 腸に行き、次に誤飲したものが胃に入ると、腸と磁石同士がくっつくため、腸と胃がくっつき、腸の動きが悪くなり、腸閉塞となってしまい、手術して取り出した子供もいました。

ボタン電池はかなり前から、誤飲すると、胃の中で放電して胃潰瘍を作ると言われており、企業も努力して、放電しないようにできているものもあるそうですが、誤飲させないことがまず大事です。

さて、一番驚いたのが、1円硬貨を誤飲した子供さんでした。自分で3才ながら「1円玉を食べたけどはきだせない」と言ったそうです。親御さんは急いで救急病院を受診しました。担当の先生も急いでレントゲンを撮りましたが、見えないと思ったそうです。子供が間違ったのかな?とも思ったそうですが、気を取り直してもう一度よくレントゲン写真を見てみたら、食道の中ほどにまん丸い陰影を見つけたそうです。約20人の小児科医がいましたが、気づいた先生は居られませんでした。

硬貨ならレントゲンで写る(当院でも500円玉や10円玉はレントゲンではっきりわかった経験があります)と思い込んでいたのですが、1円玉はアルミでできており写りにくいそうです。

もし、硬貨など6-8時間食道にあると、食道は、とてもデリケートな組織でできており、手術で早く取り出さないといけなくなるそうです。

この子供はとても正直で、運もよかったのでしょう。無事に手術でなく、内視鏡で取りだされたそうです。当院でも乳児検診で6-24ヶ月の方には必ず言っているのですが、「大人の手でOKサインを作った親指と人差し指の丸の大きさぐらいのものは子供の口に入ります。絶対にこれより小さいものを親の目の届かないところに置かないようにしましょう!!」と検診の締めくくりに話させていただいています。どうか皆様も、この大きさ(大体、直径4cmに相当します)以下のものは絶対に2才以下の子供さんのそばには置かないでくださいね。

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